マーケティングインテリジェンス事業本部 PAAM事業部 石田 洸暉
九州大学工学部電気電子情報工学科卒業。2017年、新卒でSpeee入社。現マーケティングインテリジェンス事業本部の新規営業チームに配属、新規顧客開拓に従事。その後、PAAM事業部の立ち上げメンバーに選任される。現在は新規営業のプランニング・資料作成、既存案件のディレクション、営業オペレーションの企画・運用、その他PJTの運用まで、多岐にわたって活躍している。
「ザ・理系」の学生があえて茨の道を選んだ理由とは
福岡県出身だったのもあり、大学は九州大学の工学部に進学しました。高校のときに数学が得意だったからという単純な理由と、当時ちょうどiPhoneが出始めた時期というのもあり、電子機器やWeb、ITというものに興味を持ったというのが進路選択の理由です。いざ入学してみると、電気回路の仕組みやセンサー技術の研究など、今思えば「ザ・理系」という授業が多く、思ってたのとちょっと違うなとは感じていました(笑)。個人の研究テーマはサイバーセキュリティで、ウイルス感染を検知する実験などを行なっていました。
そんな自分にとって、就職活動は自身の興味や趣味嗜好の解像度を高めていく作業でした。大学生活を通して、技術そのものを追求していくというよりは、ビジネスとして課題解決ができるスキルを身に着けたいという気持ちが高まっていき、人材系やコンサル会社などを中心に見ていました。理系なので、周囲は大学院に行って研究を続けたり、地元の有名電力会社の研究職を目指すのが当たり前、という空気があったのですが、それに対する反抗心みたいなものもありましたね。人生一度きり、モチベーション高く挑戦していきたいという想いが強かったんです。
Speeeとの出会いは「Bizcam」という事業開発インターンへの参加だったのですが、当時見ていた会社の中で、最も社員の方のレベルが高く、自分が通用するイメージが湧かないという強烈な印象を受けました。ただ、その分最も自分自身が成長できそうな環境だとも思ったんです。インターンの参加者レベルも段違いで高く、実際インターンでは全然活躍できなくて。これまでの学生生活の中でも部活のキャプテンなどを務めており、他社のインターンでは「自分が立ち回らないといけない」と感じることが多く、「できる側」として、周りを引っ張っていく役割がほとんどでした。なのでSpeeeのインターンを通して、初めて自分の力の無さを痛感したというのもあるんですが、逆に自身の伸びしろを感じることができたんです。得られるフィードバックが最も率直かつ本質的で納得感があったというのも、ここで成長できそうと思えた大きな理由でした。
まさかの新規営業配属、自信ゼロからのスタート
入社後、新卒同期との研修を経て、現マーケティングインテリジェンス事業本部 セールス&マーケティング部(以下、SAM)に、新規営業職として配属されました。ただ、どうしても新規営業は苦手意識が強く、やりたくないと思っていて…。当時の自分はまだビジネスリテラシーが低く、新規営業の意義や面白さに気づけておらず、新卒研修内での初テレアポ経験が苦しいものとして残っていたのもあり、営業として活躍する人のイメージ像が「コミュニケーション能力に長け、折れないメンタルがある人」だけだったんです。とにかく、やれる自信がなかったんですよね…。ただ、当時のSAMは営業組織の根本的な立て直しのために新たに組織されたチームで、同期メンバーも多く配属されたので、一蓮托生、一緒に頑張ろうと奮起できました。
実際、新規営業として取り組む中で、想像していた通り、徹底した行動量や完遂が求められる「泥臭さ」がある一方、成果を出す人には必ず要因があり、それは科学することで後天的に身に付けられるものであることに気づき、徐々に営業の面白みを感じられるようになっていきました。周囲の先輩方含めて、営業職といっても色々なタイプの人がいることを知り、自分自身は理系出身かつ天性のコミュニケーションの才能があるわけではない中で、できる人がなぜできるのかを体系的に整理し、自分に合うものを取り入れること、そして営業をマーケティングに置き換えて、要素分解しながら営業を進めていくことにしたんです。
当時SAMでは、毎日朝晩営業トークのロープレの時間が確保されており、先輩方がとことんトレーニングに付き合ってくれました。正直キツイし、その時はそれが当たり前の仕組みだと思っていたんですが、今振り返れば非常に貴重な時間をいただいていたなと。初めて自力で受注したときも、実は裏で当時の上長の大宮さん(現 MI事業本部 本部長代理)や、先輩方が石田の自力受注を実現させるための議論を重ね、サポートをしながらも挑戦の打席に送り出してくれていたそうで…。そんな環境が本当にありがたいと思いましたし、結果で返すために必死で頑張ることもやりがいになっていました。
データマーケティング領域の新規事業「PAAM」への異動
PAAM(Predictive Analytics And Marketing)事業部への異動の話は、大宮さんからいただきました。ラウンジスペースに呼び出され、「こんなことをやろうと思っている」と、PAAMの構想の話をしてくれたんです。正直、大宮さんがやろうとしていることを具体的に想像できるほど当時はまだ知識がなかったのですが、とにかく新しい挑戦にワクワクしたのを覚えています。
当時大宮さん含めて4名で準備室のようなチームが組まれ、そのうちの1人としてアサインされました。会社としても肝入りの新規事業へのアサイン。もちろん期待いただいたことへの純粋な嬉しさもありましたが、その期待に応えられるかというプレッシャーが7割くらい占めていました。ただ、より高度化しているマーケティング領域で、課題解決のための幅広い知識やスキルを身につけられるチャンスを、絶対に活かしたいと意気込みましたね。
2019年4月、PAAM事業部として正式に発足してから、現在はメンバーも増え、クライアント数も増えてきました。とはいえ、まだ役職がきれいに分かれているわけではないので、今はいろんなことをやらせてもらっています。現在は新規営業のプランニング・資料作成、既存案件のディレクション、営業オペレーションの企画・運用、その他PJTの運用まで、業務領域は本当に幅広く、正直いっぱいいっぱいなところはあります。
けれど、大手コンサル会社だったらキャリアを積み上げたベテランがアサインされる規模のプロジェクトを、20歳代前半のうちに経験でき、クライアントも大手企業が多く、世の中へ与えるインパクトも大きい。また、マーケティングという領域はデータ活用技術の進歩により、大きなアップデートが起きています。PAAMが目指していきたいのは、そのアップデートを牽引し、より良い顧客体験を各社が実現できる未来を引き寄せることです。そのためには、ビジネス・データエンジニアリング・データサイエンスという3つの異なる領域に専門性を持つ必要があり、人材レベルの高いSpeeeが参入・牽引できる余地が多分にあります。改めて、めちゃくちゃチャレンジングかつエキサイティングな環境で挑戦させてもらっていると感じますね。
貢献実感を得るために、自分自身がより成長していきたい
チャレンジングな環境の中で、自分自身はどうなのかと言われると、本当にまだまだで。周りのメンバーがすごい方ばかりなので、ついていくのに日々必死という状態です(笑)。扱っているテーマは本当に面白く、日々学ぶことばかりなのですが、自分が事業に貢献できているという実感はまだありません。新卒入社後、すぐの配属が新規営業職だったからこそ、利益を出すことが何よりもの貢献という意識が強くあり、いち早く実感を伴って事業貢献できるようになりたいと思っていますね。
元来、承認欲求は強い方で(笑)、周囲の人たちに「すごい」とか「いてくれて嬉しい」と思われたい、必要とされたいという想いが強いんですよね。自分にとって仕事とは、本質的に誰かの役に立ち、自分のスキルや視座、効力感を高められるチャンスだと思っています。自分の目の見える範囲の人たちに貢献したいし、役に立ちたい。そのために力をつけていきたいんです。具体的なキャリアイメージと言われると難しいんですが、目指したいのは大宮さん。周囲を上手に巻き込みながら、「課題解決のうまい推進者」になっていきたいですね。
入社時から成長を見守ってきた上司 大宮 拓
石田くんをPAAM事業にアサインしたのは、新規事業に求められる柔軟性(=曖昧耐性)を保有しており、カオスな状況も「機会」と捉え、成長と貢献に還元できる可能性を感じたからです。
SAM時代から上司として見ていましたが、ユーティリティプレイヤーかつキャッチアップ速度が早く、データやテクノロジーに対する興味・関心も高いという点も適任だなと思ったんですよね。
正直、SAM時代にはそこまで苦しい経験はしてないんじゃないですかね(笑) もともと器用なので割と卒なくこなしてしまうところはあるのですが、自力受注できたときの周囲のサポートは彼にとってターニングポイントの1つになったんじゃないかと思いますね。先輩から「自力で行け」と背中を押してもらって、休日にも案件の相談に乗ってもらって。ロープレの話もありましたが、組織としてメンバーの成長を促進させるアセットはいくつも用意してて、僕らも彼ら自身の成長を信じているからこそ、そのサポートは惜しみたくないと思っています。
本質的には「人」が好きなのだと思うので、今後はマネージャーを経験し、事業+マネジメントの双方で力を発揮してくれる人材になってほしいですね。リーダーシップを発揮して、組織を牽引する存在になってくれることを心から期待しています。