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NTTデータからSpeee経営企画へ。「想いを形にできる企業参謀」を目指す道とは

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経営企画本部 戦略推進室 Kazuhiro.S

2012年、慶應義塾大学卒業後、NTTデータに新卒入社。クライアントである小売業様に対し、ECサイト構築等のプロジェクトを担当し、要件定義から運用までを行う。
2015年、社会課題を解決していきながら経営に近い仕事をしていきたいと考え、Speeeに。メディア事業、ヌリカエ事業などを経て、現在は経営企画本部にて、複数事業を抱えるSpeee全部門の計数管理や投資管理をしつつ、将来的な企業成長プランニングを担っている。

世界数万人のNTTデータで3年。目指す姿とのギャップとは

父がIT系の会社を営んでおり、その影響で幼い頃から企業経営に興味がありました。会社がうまくいかないと、そこで働く社員やその家族にも影響があることを原体験として経験していました。そのため起業家に憧れるというより、経営がうまく行かない状況を救える人になりたい、という思いを抱いていました。

大学卒業後は、国や大手民間企業に対してシステム構築等を行なうNTTデータに入社。貧しい中でも教育投資をしてくれた両親に報いる意味で、両親が誇れるであろう社会的影響力が強く、且つ自身のスキルを上げていける環境を選びました。「社会を変えたい!」と意気込んで入社したのを覚えています。

NTTデータでは、大手小売業様をクライアントとして、ECサイト構築や基幹システム更改などのプロジェクトにアサインされ、要件定義から運用まで幅広く経験しました。

しかし実際に入社してみると、若手だったこともあり、数十億円という大きなプロジェクトの中で細かく切り出された業務を担当することが多く、全体像が見えづらいことに難しさを感じました。やはりクライアントワークであるため「あるべき」を追求できないことと、当初思い描いていた経営中枢との遠さがもどかしく…。また、がむしゃらに毎日深夜まで頑張ってシステムをリリースしても、クライアント理由で数年以内にそのシステムが使われなくなったことも、今後のキャリアを考えるきっかけの一つでした。

優秀な方々も多く、プロジェクトマネージャーやエンジニアなど、システム系のプロフェッショナルを目指すには非常に素敵な環境であるとは思う一方で、経営を支えるために必要なスキルと、社会やユーザーに対してインパクトを与えたいというやりがい。この2つを叶えるためには、経営全体が見える規模感で、自社事業で社会課題を解決している環境に身を置く必要があると考え、転職を決意しました。

そんなとき出会ったのがSpeeeです。いろんな会社を見ている中でSpeeeは「SEOで伸びているベンチャー企業だな」くらいの印象しかなかったのですが、当時社員数150人前後で「ちょうどよい規模感」だと感じ、社会課題を解決する想いを持った自社メディア事業を持っている点が魅力的に感じました。また面接で出会う人が全員、圧倒的に優秀だったことが印象に残っています。「この人達と一緒に、社会の“不”を解決していきたい」そう思い入社を決意しました。

初めて小さな意思決定をして知った、自分で意思決定をすることの責任と重要性

Speeeに入社して一番衝撃だったのは、若手の裁量が大きく、意思決定が早いことです。前職では意思決定のお膳立てまでを担当し、最終決定は上司がすることが多く、自分自身がその意思決定に責任を持つ機会は少なかったのですが、Speeeでは自分の領域は自分で意思決定をすることが当たり前だったのです。

Speeeで最初に入ったメディア事業では、あるメディアのディレクションを担当することになったものの、新卒時の癖もあり、思い切って意思決定できず悩んだときもありました。初めて自分で責任を持って、メディア内のコンバージョンボタンの位置を決めたのは思い出深いですね。「一日一個、意思決定をしよう」そう上司と決めて日々を重ねていくうちに、徐々に自分の自信にも繋がっていきました。そうやって自分自身の仕事のやり方も変わってきたかなと思っています。

業務としては開発や制作ディレクションから始まり、徐々にプロモーションディレクションや外部取引先との折衝を任されるようになり、最終的には事業全体の中長期予算計画の策定、事業全体の推進やメンバーマネジメントも担ったりと、とにかく何でもやってました。

元々一個の領域を深掘ることよりも、全体を見渡しながら推進していく方が得意だったのもあり、事業推進的なポジションで各部署横断で入りながら、事業に不足しているパーツを埋めていく役割を担っていました。

事業推進役割をやっていて一番印象的だったのは、担当していた事業の単月黒字化に立ち会えたことですかね。当時のその事業はいびつなKPI設計や、整合しない組織体制によりチームの雰囲気はどん底。ローンチ当初に計画していた黒字化タイミングが後倒しされ、事業撤退寸前まで追い込まれていた状態でした。その後、KPIや組織体制、会議体を再設計するなど、マネージャー陣が一枚岩となって立て直したことで、単月黒字化を達成することができたのはとても感慨深かったです。

複数メディア事業を経験し、様々なポジションに多角的に入ることで、自分の中での事業や経営の解像度を少しずつ上げていき、次なる挑戦として全社経営に関わりたいという思いが強くなり、様々なタイミングが重なって、経営企画へ異動となりました。

ヌリカエ社長賞
ヌリカエ事業にて社長賞を受賞

役員直下で急成長ベンチャーの経営に携わる「経営企画」というポジションの面白さ

経営企画という部署は「何やっているかわからない」とよく言われがちですが、会社によって経営企画の担う役割は多岐に渡るかと思います。Speeeは会社として『解き尽くす。未来を引きよせる。』というミッションを掲げていますが、各事業とコミュニケーション取りながら、そのミッション達成までの道筋を描き、導くのが本質的な経営企画のミッションだと考えています。

そのため、ミッションのために必要なことであれば、幅広く担当してますし、やる必要があると考えています。例えば私が異動してからやってきたことを例にあげると、既存事業のマーケティング設計、コアコンピタンスを高めるためのR&D組織の設計、全社経営の計数管理など、会社を前に推進させ「未来を引きよせる」ために必要なものはすべて、という理解をしています。

現在は全社経営の計数管理を主に担当しているのですが、単純に数字を取りまとめるだけではなく、全社として目指すべき売上や利益水準を見据えながら、各事業でどの程度投資に回していくのか、事業ポートフォリオをどう考えるのか、どのようなKPIを事業に持たせるのかなど、考えるべき論点はとても多く、非常にエキサイティングです。

ビジネスR&Dフェーズの事業を含め、市場やビジネスモデルの異なる事業を多数抱えるSpeeeだからこそ、各事業の好調不調を加味しつつ全体として成長できるよう、各事業責任者と密に連携しながら推し進めることにやりがいを感じています。おそらく単一事業や単一プロダクトの企業では、味わえないものであろうと思います。

一事業の事業推進から経営企画に異動してから、思考の抽象度と多面性の幅は確実に広がりました。事業推進のときはどうしても現場寄りの話になってしまうので、具体的な話が多くなってしまうのですが、経営企画では全社としての強みをどう定義するかなど、すぐには答えの出ない問いに対して具体と抽象を行き来しつつ、脳に汗をかきながら、日々議論しています。

幅広い観点で議論している経営陣や経営企画本部長の渡邊とのディスカッションは、今でもついていくのに必死になります。よく取締役の田口が「経営は総合格闘技だ」と例えるのですが、純粋な事業戦略だけでなく組織や採用、アカウンティングやファイナンスなど、様々な観点が会話に登場します。また時間軸も、直近数ヶ月の話から数年後の議論など多岐に渡り、全社経営の話にそういった優秀な経営陣や上司と一緒に携わっていることは、ありがたい機会ですね。

そういった経営陣と関わる機会が増えたこともあり、その中で一番小回りが利く自分が、各所と連携を強く持ちながら積極的に実務を進めてやるという気概でいます。

そのためには経営に関する勉強もまだまだ足りないと感じています。土日を使ってグロービス経営大学院で経営戦略やアカウンティングの科目を受講したり、中小企業診断士の資格取得に向けても勉強中です。実際にインプットした知識が実務としてすぐに使えるというのは面白いし、改めてありがたい環境にいるなと思います。

「想いを形にできる企業参謀」としてSpeeeの企業ステージを上げていきたい

Speeeで入社時に記入した誓いのシート

自分自身、肩書に縛られず様々な経験をしてきました。今でもSpeeeにはポジションはいくらでもありますし、まだまだやれることもたくさんあります。上司との面談の中で、自分がどうなりたいのか、何をやりたいのかを適切に伝えた上で、ちゃんと実績・成果を残していけばポジションは渡してもらえる環境だと思っています。

そうやって事業部から経営企画など色んなポジションを経てきましたが、どんな仕事をする上でも大切にしているのは「半年後に全く同じ仕事をしない」ということです。入社してすぐに、当時の上司である事業部長からいただいた言葉です。

今やっている仕事は仕組み化するなど、半年後には他の人が代替できる状態にし、自分自身は別の上位の仕事をできるようにする意識を持つことで、仕事の領域と深度どちらも広がっていくなと実感しています。

その上で、会社のどの領域で何が起きているのか、視野を広く保つことは重要だと考えています。当たり前のことですが、事業部をまたいだ繋がりを作っておくとか、日報(Speeeには社員全員が毎日雑感を送る日報というSlack channelがあり、部署間を越えたコミュニケーションが活発に行われている)をきちんと読んでリアクションしたり、同じチームの人の顔をちゃんと見たり、全社を満遍なく見渡すことができる視野を持ち、現場の情報もキャッチアップできるよう心がけてますね。

以前NPOのプロボノをしていたとき、熱い想いがあっても収益的な難しさなどで思うような社会的インパクトを実現できないNPO団体をたくさんみてきました。そんな中で想いを形にして推進することの難しさを実感していました。

そういった経験もあり、入社時に「想いをカタチにできる人に」という入社時の誓いを立てたのですが、現在経営陣と一緒に仕事する中で、多少はそのなりたい像に近づけたかなと思っています。今後もさらに自分自身がレベルアップしながら「Speeeの企業ステージを変えていきたい」と思っています。

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